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手法&ノウハウ

Webマーケティングで、起業する前に経験したい!分析の面白さ【儲かる仕組みの裏側とは?】

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もっと売上を伸ばすために、Webサイトのアクセスやコンバージョンを増やしたい!
でも、何をすればいいかわからない?

それは、
分析方法と改善の考え方を理解していないことが原因です。

今回は、改善ポイントを見つけて、改善策を考えることができるようになるノウハウについて解説します。

その考え方を基に実践することで、Webマーケティング分析の手法が身に付きます。

この記事でシェアしたい3つの事

  • Webマーケティング分析の概要
  • Twitterの分析
  • PDCAサイクルの回し方

 

そもそも、なぜ分析するのか!?

Webマーケティンの分析について、その目的とゴールまで完全解説します。

Webマーケティング分析の本質とは何か?

分析は、現状を改善して、目標を達成するために行います。

そのためには、現状を調査して、これに改善を施して、新しい基準を作ろうとするのがよくある考え方です。

では、いったいどれだけ改善すればよいのでしょうか?

一つ改善しても改善です。十の改善をしても改善です。

改善は、一つでいいのか?

それとも、十の改善をする必要があるのか、ないのか?

できるだけ改善するという、「できるだけ主義」なのか?

ところで、
中小企業庁が発表した、起業が倒産する理由の第1位を知っていますか?
倒産原因の約8割は、売上不足によるものです。

そして、
起業から3年62%が倒産し、5年85%10年では94%が倒産しています。
ビジネスを存続させるためには、常に必要な利益を出し続ける必要があります。
利益を獲得し続ける方法は、たった3つしかありません。

  1. 顧客の数を増やす
  2. 顧客一人あたりの平均販売額を増やす
  3. 顧客の購入する頻度を増やす

改善も、この3つにだけポイントを絞ればいいのですが、

「できるだけ改善」したところで、生き残るために不足であれば何の意味もありません。

だから、
当然のこととして、「いつまでに、ここまで」という目標(新基準)が第1番目にきます。

そして、現状を調査して、目標とのギャップをあきらかにします。

つまり、
目標を設定して、現状を調査し、新基準と現状とのギャップをつめる。
これが、正しい考え方です。

分析は、現状を改善するために行いますが、目的地(目標)がなければ、データを見ても何の意味もありません。

Googleアナリティクスのような解析ツールも、現状を見ることができても、目標設定がなければ、改善に利用することは決してできません。

目標設定に必要な要素も、たった3つしかありません。

  1. 指標(売上、アクセス、成約など)
  2. 数値(設定した指標に基づく値)
  3. 期間(年、四半期、月、週、日)

何を、どれだけ、いつまでに達成する!

良い目標は、この3つが明確です。

現状を数値化すれば、課題を見える化して、改善策の仮説を立てることができる!【イノベーションロードマップの作り方】

目標を設定したら、次はそのゴールに向かうためにどこを改善していけばいいのかを考えます。

その手順は、ビジネスモデルを俯瞰して、目標達成につながる、KPIKGIを設計することから始めます。

KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、「重要業績評価指標」と訳されます。
KGIとは、Key Goal Indicatorの略で、「重要目標達成指標」と訳されます。

目標達成に向けたプロセスにおける「中間目標」がKPIです。
KGIは、「最終目標」です。

KGIは「ゴール」であり、その「過程」にKPIがあります。

たとえば、KGIを「オンライン売上1.5倍を1年後に達成する」とします。
次に、イノベーションロードマップを作成して、売上が発生するまでのプロセスを可視化します。

そして、各プロセスに数値を記入して、KPIの候補を洗い出します。
最後に、改善する指標を選び出して目標値を設定したら、KPI設定の完了です。

イノベーションロードマップ作成の6ステップ

  • ステップ1:指標・値・期間の3つを書き出して、目標を明確にする。
  • ステップ2:売上が発生するまでのプロセスを図示する。
  • ステップ3:各プロセスに数値を記入する。
  • ステップ4:改善する指標を選定する。
  • ステップ5:指標に対して目標値を設定する。
  • ステップ6:改善方針をまとめる。

イノベーションロードマップの作成を実演します!

では、ここで実際にイノベーションロードマップを作ってみます。

どの事例にしようか考えていたら、ちょうどメディアで「高知かわうそ市場」が話題となっていたので、勝手に取り上げます。

「高知かわうそ市場」は、僕と何の関係もありませんが、「全集中・妄想の呼吸・フィクションの剣」で、あくまでイノベーションロードマップのサンプルを、ほぼ架空の分析として作ってみたいと思います。

勝手にイノベーションロードマップ【高知かわうそ市場編】です。

「高知かわうそ市場」の概要について

イノベーションロードマップを作る前に、「高知かわうそ市場」について、ネットからリサーチした概要を解説します。

2020年11月にTwitterでバズった「高知かわうそ市場」は、コロナ禍で消費が落ち込んだ特産品などをインターネット上で販売しているサイトです。

販売サイト「高知かわうそ市場」は、株式会社パンクチュアルが運営しています。

同社は、2020年3月に、元市役所職員の守時健氏によって創立されました。

「高知かわうそ市場」の社長「守時健(もりとき たけし)」氏のプロフィール

出身地:岡山県倉敷市
生年月日:1986年1月8日

高校時代はバンド活動に励み、高校卒業後は愛知県豊田市で自動車メーカーの期間工として働く。
大阪でのフリーターを経て、関西大学社会学部へ入学し、心理学を専攻して推測統計を学ぶ。
大学生時代に訪れた高知県須崎市が気に入り、須崎市役所へ就職。

ゆるキャラ®グランプリ2016総合ゆるキャラランキング1位の「しんじょう君」の生みの親。

2016ゆるキャラグランプリ
https://www.yurugp.jp/jp/ranking/?year=2016

 

守時氏の公務員時代からのエピソード

公務員1年目
企画課に配属され、ご当地キャラを広報活動に活用することを発案した。
「情報発信なら一人でも努力すればできる」と考え、キャラクターを使った情報発信のあり方を70ページもの提案書にまとめて「5年でゆるキャラグランプリを制覇する!」と宣言した。

公務員2年目
ご当地キャラ「しんじょう君」の運営を開始した。

公務員3年目
「地元に人をたくさん呼ぼう!」という目的で、ご当地キャライベントを毎年行うことにした。

公務員4年目
ゆるキャラ運営に加えて「ふるさと納税」業務を担当し、前年度の200万円から1年で5億円へと大きく寄付額を伸ばした。

公務員5年目
しんじょう君が「2016ゆるキャラグランプリ」で約1600体のキャラの中から1位を獲得した。

公務員6年目
高知県で、その年にいちばん活躍した人や団体に贈られる「龍馬賞」を受賞した。

公務員7年目
ふるさと納税でユニークな取り組みをした自治体に贈られる「ふるさとチョイスアワード」で全国の自治体の中からグランプリを受賞した。

「須崎市や高知県全体をもっと盛り上げたい」という信念から公務員を辞め、株式会社パンクチュアルを設立し、「しんじょう君事業」と「ふるさと納税事業」を市から受託した。

株式会社パンクチュアルは、「PRの秘訣は、PRしないこと」を信条に、一種の広告代理店として地元の宣伝活動なども行う。

 

「高知かわうそ市場」の立ち上げ

守時氏は、2020年3月に会社を創った後、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、外食や観光産業が落ち込み、困っている生産者を何とかしたいという思いから、5月に「しんじょう君」のグッズ販売サイトをリニューアルして「高知かわうそ市場」を立ち上げました。

5月には「カンパチ」、9月は「鯛(タイ)」、11月には「鰤(ブリ)」を販売し、立ち上げから半年で売上は6億円を突破しているとのことです。

 

【妄想】「高知かわうそ市場」僕が勝手に考えたイノベーションロードマップ【ほぼ架空のロードマップのサンプル】

さて、ここからは、実際の「高知かわうそ市場」とは全く関係なく、僕の妄想だけでイノベーションロードマップを作っていきます。

まず初めに、「高知かわうそ市場」の主力商品である養殖魚の商流について分析してみます。

養殖魚は、例年であれば市場に卸され、高級料亭などで消費者へ提供されていました。

スーパーなど、一般的な店頭に並ぶことはなかった高級食材です。

しかし、今年はコロナの影響で、需要が激減し、20万匹の養殖魚が余ってしまいました。

食べごろに育っている養殖魚は、このまま育ち続けると味が落ちて販売できなくなってしまいます。

また、大量の養殖魚は、生け簀を圧迫します。

養殖魚は、生態系を壊してしまうことから海に放流することもできません。

売れなければ廃棄することになります・・・

コロナ禍で外食や観光の産業が落ち込み、困っているという生産者の声を聞き、急遽「ゆるキャラグッズの販売サイト」を改装して、「高知かわうそ市場」をスタートし、5月の立ち上げから半年で、売上は6億円を突破しています。

ステップ1:指標・値・期間の3つを書き出して、目標を明確にする。

目標を次のように設定します。

  • 指標=売上
  • =@5,000円×20万匹=10億円
  • 期間=12月までに

目標=売上10億円を12月までに達成する。

ステップ2:売上が発生するまでのプロセスを図示する。

販売サイトへの流入は、圧倒的にTwitterのSOSツイートからの流入です。

 

ワンポイント!

売上発生に至る流入プロセスの種類や手段は、ビジネスモデルによって様々です。
例示すると次のようなものが挙げられます。

  • 電話営業
  • 集客セミナー
  • コーポレイトサイト
  • Web経由問合せ
  • 商談
  • 自然検索
  • リスティング広告
  • メルマガ
  • バナー広告
  • SNS
  • LP
  • メインコンテンツ
  • ブログコンテンツ
  • スマホアプリ
  • ECサイト
  • 入力フォーム
  • 販売カート

ステップ3:各プロセスに数値を記入する。

  • Twitterのフォロワー数:15万人
  • Twitterのインプレッション:2,000万回
  • エンゲージメント率:2%

しんじょう君

高知かわうそ市場

守時健さん

合計

フォロワー数

120,000

15,000

17,000

152,000

返信

580

983

21

1,584

リツイート

9,223

95,000

120

104,343

いいね

2,301

153,000

510

155,811

合計

132,104

263,983

17,651

413,738

インプレッション

6,605,200

13,199,150

882,550

20,686,900

  • Twitterから販売サイトへのリーチ率:10%
  • 2,000万回×10%=200万アクセス
  • 販売サイトからメルマガへの登録率:0.5%
  • 200万×0.5%=1万リスト
  • コンバージョン率:6%
  • 12万件(成約数)÷200万アクセス=6%

ステップ4:改善する指標を選定する。

各プロセスに数値を入れることができたら、次に改善するポイントを選定します。

一般的には、リソース(人・もの・技術・情報・お金)の制約や問題があるので、改善ポイントに優先順位をつけて、2~4つ程度に絞り込みます。

絞り込みは、3つの条件に基づきながら考えます。

  • 規模:数値が大きい箇所を優先して考えます。
  • 実現度:施策実現の度合い、アイディアの数、実現難易度で考えます。
  • 期待効果:改善施策が成功する確率で考えます。

指標

規模

実現度

期待効果

自然検索数:100回(月間)

×

× ブランディング対策が必要 × SEO対策に時間がかかる
Twitterのフォロワー数:15万人

〇 新規フォロワーの獲得に余地あり △ 大幅な伸びは期待できない
Twitterのインプレッション:2,000万回

◎ リツイートの拡大施策を実施可能 ◎ インフルエンサー効果が出れば絶大
Twitterから販売サイトへのリーチ率:10

× フロントエンド商品の開発が困難 × 資金繰りを圧迫する
販売サイトからメルマガへの登録率:0.5

△ 訴求手法の検討が必要 × すぐにできる施策がない
メルマガからのコンバージョン率:10

△ 営業手法やリストの精査が必要 × すぐにできる施策がない
販売サイトのコンバージョン率:6

× LP制作が必要なため、直近の実施は困難 × すぐにできる施策がない
リピート購入率:50

△ バックエンド商品の開発に時間がかかる × すぐにできる施策がない

 

優先順位をつけるために、3つの条件をポイント化して比較します。

◎:5点 〇:3点 △:1点 ×:0点

指標

規模

実現度

期待効果

総合評価

優先順位

自然検索数:100回(月間)

×

0

×

0

×

0

0

Twitterのフォロワー数:15万人

5

3

1

9

2

Twitterのインプレッション:2,000万回

5

5

5

15

1

Twitterから販売サイトへのリーチ率:10

3

×

0

×

0

3

販売サイトからメルマガへの登録率:0.5

1

1

×

0

2

メルマガからのコンバージョン率:10

1

1

×

0

2

販売サイトのコンバージョン率:6

3

×

0

×

0

3

リピート購入率:50

3

1

×

0

4

3

改善する指標と優先順位を次のように決定します。

  1. Twitterのインプレッション
  2. Twitterのフォロワー数
  3. リピート購入率

ステップ5:指標に対して目標値を設定する。

選定した指標に対して目標値を設定します。

指標は目標値と合わさることで初めて「KPI」となります。

目標値の設定は、基本的に次のように考えます。

まず、目標と現状のギャップを算出します。
10億円(KGI)-6億円(現状)=4億円

次に、
選定した指標の数を「n」として、
目標との差額 × 1÷(n-1)を算出します。

今回選定した指標は3つなので、
4億円 × 0.5 = 2億円 となります。

つまり、2億円が各指標の目標額となります。

そして、

実績に基づき、
各指標の目標額から、
各指標の目標値を導きます。

Twitterのインプレッション

  • 実績=2,000万回:6億円
  • 目標=670万回:2億円
  • 目標値=2,670万回

Twitterのフォロワー数

  • 実績=15万人:6億円
  • 目標=5万人:2億円
  • 目標値=20万人

リピート購入率

  • 実績=50%:6億円
  • 目標=17%:2億円
  • 目標値=67%

これは何をやっているのかというと、

施策は、実施してはじめて結果がわかります。

なので、施策が失敗するリスクを回避するために、それぞれの施策に目標額を分散させています。

たとえば、
3つの施策が全てうまくいけば、KPIの4億円より、2億円多い、6億円を達成できます。
3つのうち、2つうまくいけば目標どおりの4億円を達成できます。
3つのうち、1つが大きく指標の目標額を超えてKPIを達成する可能性もあります。

このように、様々なリスクや可能性があるなか、より確実に目標にたどり着くために、各指標のKPIを設定していきます。

各指標のKPI

  • Twitterのインプレッション:2,670万回
  • Twitterのフォロワー数:20万人
  • リピート購入率:67%

各KPIを達成することで、KGIが達成されるように計画を作ります。

 

ステップ6:改善方針をまとめる。

イノベーションロードマップで計画を作成したら、最後に方針をまとめます。

改善方針は、次のような内容を軸に考えます。

現状認識
ビジネスの現状を分析して把握します。

目指す姿の明確化(状態目標)
現状を把握し、目標を設定したうえで、目標達成によって、ビジネスがどう変わっているかを言語化します。

課題を洗い出す
目標達成に向けて、現段階で分かっている課題を書き出します。

成立条件を定義する
目標を達成するためには、どのような状態を実現している必要があるかを書き出します。

現状認識(特徴) 販売サイトへの流入は、TwitterSOSツイートが圧倒的。
状態目標 インフルエンサーマーケティングなどのTwitterキャンペーンを行うことで、Twitterから販売サイトへの流入をさらに増加させて売上目標を達成する。
課題の洗い出し 満足度の維持・向上のために、受注から発送までの体制を整備する。
成立条件の定義 Twitterキャンペーンの実施体制を決める。

 

ステップ1:指標・値・期間の3つを書き出して、目標を明確にする。
ステップ2:売上が発生するまでのプロセスを図示する。
ステップ3:各プロセスに数値を記入する。
ステップ4:改善する指標を選定する。
ステップ5:指標に対して目標値を設定する。
ステップ6:改善方針をまとめる。

Twitterを分析する!

情報発信を集約することで、TwitterなどのSNSという場が生まれます。

ソーシャルメディアは、他の集客施策とは違った特性を持ちます。

たとえば、Twitterから販売サイトに誘導し、コンバージョンを発生させるというのは、あくまでも目的の一つであり、それが全てではありません。

Googleアナリティクスで流入元としてのTwitterを分析する!

とても簡単です。
【集約→チャネル】を開いて、流入元を確認します。

さらに、
【Social】のテキストリンクをクリックすると、どのソーシャルメディアからの流入が多いかも確認することができます。

Twitterの公式ツールでメディアとしてのTwitterを分析する!

Twitterのアカウントを持っていれば、無料で解析画面を確認することができます。

https://analytics.twitter.com/

 

仮説は、やってみなければ、わからない!

PDCAサイクルを回して、成功の確率を上げていこう!

仮説は、実施してみなければその結果がわかりません。

実施とは、計画をやらせることです。やることではありません。

自分にやらせ、部下にやらせ、関係者にやらせることです。

やらせるためには、計画が必要です。

そして、計画は知らせる必要があります。

知らせない計画は、ないのと同じです。

まず、イノベーションロードマップで目標を与えましょう。

目標のない行動は、「できるだけやる」という「できるだけ主義」となります。

それでは、うまくいきません。

行動は常に目標を持った「これだけ主義」であるべきです。

目標とは、決意です。

決意に基づく行動が実施です。

計画を作り、実施して、それを検証してさらに行動していく、そのサイクルを回していくことで、成功の確率が上がります。

 

 

 

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